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昇文堂、「販促アイテムの枠を超越」-オリジナルカードゲームで実現へ

 オリジナルカードゲームを軸に、他にはない販促アイテムの提案で差別化を図る(株)昇文堂(本社/東京都千代田区、田中真文社長)は、トランプやカルタなど、遊び心と実用性を兼ね備えた紙製品を提供し、顧客ニーズに応える独自のサービスを展開している。高度な技術力による高品質とアイデアを兼ね備えた同社の製品は、単なる販促アイテムとしての枠を超え、コレクターズアイテムや同社独自のビジネスツールとしても高い評価を受けている。

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田中 常務


独自の製品ラインアップと品質へのこだわり

 同社はトランプ、カルタ、トレーディングカードといったカード製品を中心に、幅広いオリジナル紙製品を製造している。代表作の1つであるオリジナルカードゲーム「SAi」は、そのデザイン性と機能性の高さが評価され、過去にはグッドデザイン賞も受賞した。タロットカードやオラクルカード、パズルなど、製品ラインアップは多岐にわたる。

 カード製品の品質を維持するため、同社は独自技術を駆使して業界標準を超える成果を挙げている。特に、カードの色ムラを排除する印刷技術や、カードの「滑り」を最適化する特殊なニス加工が同社の強みだ。このニス加工は、カジノレベルの滑り心地を実現し、多くの顧客から支持を集めている。同社の田中千佳子常務取締役は「まだ改良の余地はあり、さらなる品質向上に取り組んでいきたい」と話す。

販促効果を最大化するアイデアと実績

 昇文堂が提供するカード製品は、販促アイテムとしても非常に高い効果を発揮する。同社製品は一般的なカタログと比較して情報量が多く、なおかつ受け取った人に捨てられにくい特性を持っている。例えば、トランプであれば54枚のカードそれぞれに情報を印刷でき、通常のカタログ以上の情報を提供することが可能となる。


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機能性と訴求力を兼ね備えるオリジナルカードゲーム


 具体的な事例として、競艇場で配布されたトランプや、イベント「神田カレーグランプリ」で販売されたトランプセットが挙げられる。これらの製品は、来場者増加やイベントの収益向上に寄与し、そのプロモーション効果の高さを証明している。また、自動車ディーラー向けに提供した写真入りパズルは、ポスター以上の訴求力を持つ商品として顧客からも好評であった。

社会貢献と新たな商品開発

 昇文堂は、2025年から新たな取り組みを開始する予定だ。その1つとして、障害を持つ高校生が描いた絵をカルタにするプロジェクトに取り組む。この活動は、社会貢献を目的とするだけでなく、若い才能を形にすることで、新しい価値を生み出すものだ。さらに出版社とタッグを組んでのタロットカードを制作しており、これらのカードは印刷技術とアート性を融合させた新しい商品として高評価を得ている。

 田中常務は「社会貢献という視点を持ちながら、これまでにない高付加価値価値な製品を提供していきたい」と語り、これらの新プロジェクトへの意欲を示している。これらの取り組みにより、同社のカード製品が持つ可能性がさらに広がることが予想される。

新たな可能性を切り開く取り組み

 現在、同社ではさらなる進化を遂げるべく新商品の開発に注力している。紙製品に金や銀の箔を施したり、アクセサリーを組み合わせることで、高級感を演出した製品を提案している。これにより単なる販促アイテムとしてだけではなく、美術品や工芸品としての価値を持つ商品開発が進められている。

 田中常務は、「安価なものを大量生産するだけでなく、唯一無二の価値を提供する製品を開発していきたい」との意気込みを語り、新しい販促アイテムの可能性を模索している。

 今後も同社は、独自の技術力と発想力を武器に、従来の「販促アイテムの枠」を超える新たな価値を提供し続けていく。社会貢献活動と融合した新たな挑戦にも注目が集まりそうだ。

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