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nearby、デジタル名刺「nearbyカード」が進化〜モトヤが販売代理店契約

ユーザー間のマッチング機能など追加

 スマホにかざすだけで簡単に連絡先やSNSをシェアできる革新的なデジタル名刺「nearbyカード」が、新機能の追加やユーザビリティをさらに向上させて生まれ変わり、総合印刷機材商社の(株)モトヤ(本社/大阪市北区、古門慶造社長)が販売代理店として取扱いを開始している。このデジタル名刺は、(株)研美社(本社/大阪市都島区、中田逸郎社長)が約3年前に開発し、現在は販売会社としてnearby(株)(本社/東京都中央区、彼谷佳彦社長)を立ち上げ、拡販に努めている。先頃の「モトヤコラボレーションフェア2025」、そして「page2025」では特別価格で展示会限定のユニークデザインのモデルも販売され、大きな反響を得た。従来の名刺の概念を覆す新時代のコミュニケーションツールとして今後の普及が期待される。

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「nearbyカード」をPRする研美社広報部の小門氏とモトヤの古門社長(右)

ライトプランとプレミアムプランの選択が可能

 「nearbyカード」は現在、税込4,950円のライトプランと、月額550円を加算することで利用できるプレミアムプランの2種類が提供されている。プレミアムプランでは、挨拶メールの自動送信機能やユーザー間のマッチング機能、さらにはポイントプログラムを活用したキャッシュバック機能など、付加価値の高いサービスを提供している。販売会社であるnearbyの彼谷社長は「発売当初は800円のサブスクリプション型のプランを試みていたが、現在は買い切り型のプランが主流となっている。利用者のニーズに応え、プレミアムプランを追加するなどして進化してきた」と説明する。また従来はWebでの販売のみであったが、現在は研美社の東京・大阪での店頭販売をはじめ、LOFTやビッグカメラでも販売している。

 プレミアムプランでは、例えばメールの自動送信機能は、営業担当者が展示会で名刺交換した相手に瞬時にお礼メールを送れる仕組みを提供している。この機能は、とくに営業活動の効率化に貢献すると高く評価されている。また、ユーザー同士が簡単に繋がることができるnearbyフレンド機能や、紹介ポイントによるキャッシュバック制度は、利用者にとって大きな魅力となっている。nearbyフレンド機能では、ユーザーが地域や業種で絞り込んで検索できるため、新たなビジネスチャンスを生む仕組みにもつながる。「検索を許可するかどうかはユーザーが設定できるようにしている」(彼谷社長)ため、検索されたくないというユーザーも安心して使用できる。

 さらに、nearbyカードを紹介した利用者にポイントを付与する仕組みでは、貯まったポイントはキャッシュバックとして利用でき、とくにビジネスの場で活用するヘビーユーザーに好評を得ている。

営業のフック、ショップカードとして活躍

 「nearbyカード」を活用した具体例として、最近では保険会社の営業担当者がnearbyカードをフックとして活用することで、従来よりも話を聞いてもらいやすくなったというエピソードがあったという。彼谷社長は「すぐに保険の話をするのではなく、このデジタル名刺を活用することで興味を引きつけやすくなったという声をいただいた」と話す。まずはnearbyカードという話題を提供し、その後に本来の提案を行うことで、トークがスムーズに進むということだ。

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スマホにかざすだけで簡単に連絡先やSNSをシェアできる

 さらに、nearbyカードはデジタル名刺としてだけでなく、店舗のショップカードとしても活用されており、1枚のカードでSNSの情報やウェブサイトを簡単に共有できる点が支持されている。カードに設定したQRコードやリンクを通じて顧客との接点を増やし、販促活動に活用されている例が多いという。

 さらに、社員証とデジタル名刺の機能を併せ持つnearbyカードも新たに提案されているようで、研美社ではすでにこの取り組みをスタートしている。

展示会では特別価格でユニークデザインを販売し大きな成果

 同社は2月13日〜14日に梅田サウスホールで開催される「モトヤコラボレーションフェア2025」ならびに2月19日〜21日に東京池袋のサンシャインシティで開催される「page2025」において、nearbyカードを紹介し、大きな反響を得た。

 会期中は、展示会特典として特別価格の税込3,960円で販売したほか、展示会限定で20種類のユニークデザインのnearbyカードを即売。page2025のブースではプロの「実演販売士」によるプレゼンテーションが行われ、中田社長は「順調に売れている」と話し、実際、同社の近くにブースを構えていた出展者の社長は「10枚ほどまとめ買いした」と話していた。

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page2025では実演販売士によるプレゼンテーションが行われ、注目を集めた

 さらに今回の展示会では、スマートフォンだけでなく、USB接続型のPCリーダー端末が新たに発表された。このリーダーは、PC環境でもカード情報を簡単に閲覧可能にするもので、デジタル名刺の利便性をさらに広げる可能性を秘めている。このPCリーダーは1万円以下の価格で販売される予定で、nearbyカードのさらなる普及を後押しするツールとなりそうだ。

 彼谷社長は、「展示会を通じてnearbyカードの実用性と可能性を直接体験していただくことができた。さらなる普及を目指したい」と意気込みを話している。

モトヤとの連携でさらなる販路拡大に期待

 今回、総合印刷機材商社のモトヤがnearbyカードの販売代理店として取扱いを開始したことも、今後のnearbyカードの普及を大幅に後押ししていくことは間違いない。モトヤの全国規模の販売網を活用することで、これまでリーチできなかった顧客層へのアプローチが可能となり、彼谷社長は「モトヤさんの営業力に非常に期待している。デジタル名刺は印刷業界とも親和性が高いため、業界全体での利用拡大に期待したい」と展望する。モトヤの社員もnearbyカードを実際に利用し、顧客への提案力を高めているという。これにより、印刷業界や関連業界での普及が急速に進むことが期待できそうだ。

 デジタル名刺としての利便性と付加価値を追求し続ける「nearbyカード」。今回の展示会でのnearbyカードの紹介は、単なる名刺の枠を超えた革新性を来場者に体感させることになるだろう。