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アトミ、刷版の基本性能が向上[SONORA XTRA導入事例]

「水が絞れ、刷りやすく、品質が安定」〜高難易度の仕事でも実力発揮
視認性・感度・耐傷性・耐刷性が向上

新しいSONORA XTRAは基本性能が格段に向上

 2022年10月、コダックが新しいSONORA XTRAプロセスフリープレートを発表すると、同社はすぐに印刷テストを実施した。SONORA XTRAは、視認性、感度、耐傷性、耐刷性を大幅に改良したコダックの自信作だ。髙橋社長は「視認性は大きく改善し、とても見やすくなった」と称賛するが、視認性や耐傷性の向上は「新規採用を目指す会社のメリット」であり、5年以上使い続けてきた同社にとっては「従来品でも何ら問題はない」と指摘する。その一方、耐刷性については「一般紙・5万枚以上の仕事を余裕でこなせ、特殊紙では版交換の間隔が確実に伸びている」と手応えを感じている。また感度の向上は「ヘッドの長寿命化と省エネにつながる」と期待を寄せる。その上で、「従来品との最も大きな違いは刷版の基本性能だ」と髙橋社長は強調する。

 「新しいSONORA XTRAは刷版の基本性能が格段に向上している。水が絞れて、刷りやすく、印刷品質がさらに安定した。難易度の高い仕事でも、その実力を遺憾なく発揮する」

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A全判のLED UV印刷機(4色機2台・2色機1台)

 現場でもベテランから若手まで3人の機長が口を揃えて「刷りやすくなった」と評価している。村瀬部長は「SONORA XTRAの最大の特長は、印刷現場が使いやすい刷版になっていることだ」と断言する。しかも「水が絞れてインキが盛れるので、グロス感が明らかに違う」と品質向上にも貢献している。さらに「難しい広演色・高精細印刷でも平網のハイライト部分が飛びにくく、耐刷性は実質2倍以上に伸びている」という。今年手がけた難易度の高いイラスト本でSONORA XTRAが使えていれば、「苦労もなく、仕上がりも確実に良くなっていた」と村瀬部長は悔しがっている。

CTPワークフローをコダックに統一

 同社の製版部門では、イメージセッターの時代から長年にわたってコダック製品を使い続けてきた。現在は最新のPRINERGY WORKFLOWソフトウェアとTRENDSETTER MCU(マルチカセットユニット)で信頼性の高いCTPワークフローを構築し、月平均1,500版のSONORAを完全ワンマンオペレーションで出力し、3台のLED-UV印刷機(A全判4色機2台、2色機1台)に供給している。完全無処理化から5年が経って、印刷機は一新し、SONORAもまた大きく進化した。新しい技術の導入に二の足を踏む企業は多い。それでも同社は恐れることなく、つねに最新の印刷環境を構築しながら、未来へと前進を続けている。こうした同社のチャレンジを、コダックもまた革新的な技術開発で支え続けている。