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ミリアド、企画との融合で差別化〜「スタンプラリー」の採用加速

キュリアの活用が次のステージへ

 (株)ミリアド(樋口清政 代表取締役CEO)が運営するスマホコンテンツ制作システム「キュリア」の機能の1つである「スタンプラリー」は、コロナ禍における各種イベントの集客促進に寄与している。「アプリ不要」「非接触」という特徴から、安心・安全なイベント開催を支援してきた、この「スタンプラリー」は現在、集客促進という活用方法から、さらに進化させたサービスとして成長を遂げている。今回、新たなステージに突入した「スタンプラリー」の活用事例について紹介していく。

 キュリアとは、スマホサイトやキャンペーンコンテンツ(ガチャやスクラッチなど)を「誰でも」「最短1分で」「制作上限なし」でフルカスタマイズして作成できるサービス。配信もデザインQRやNFCシールなど利用者にダウンロードの手間をかけない方法で行うことができる。2019年6月のサービス開始以降、「新規顧客の開拓の武器が欲しい」「受注単価アップの付加価値提案をしたい」といった企業から評価を得ている。

 「スタンプラリー」は、2021年1月に追加された機能で、ブラウザにアクセスするだけで参加可能なスタンプラリーコンテンツを簡単に作成することができる。参加から集計まで非接触で実施できるため、コロナ禍における多くのイベントの集客促進ツールとして採用されている。

「SDGsクイズスタンプラリー」でキュリアを活用

 (株)高速オフセットは、地元・大阪にある天王寺動物園で開催された「SDGzoo」イベントにおいて、クイズを楽しみながらSDGsについて学べるスタンプラリーを提案し、採用された。

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高速オフセットの事例

 天王寺動物園では、毎日新聞社と協力し、毎年「カバの歯磨きイベント」を開催してきた。このイベントは、来園した子どもたちがカバの歯磨き風景を見学できるもので、子どもたちの教育コンテンツとして、毎回好評を得ていた。今回の「SDGzoo」は、この「カバの歯磨きイベント」に続く新たな教育コンテンツとして毎日新聞社が提案したもので、高速オフセットは、キュリアの「スタンプラリー」で、同企画に協力している。

 当初、高速オフセットでは、ARを活用したスタンプラリーの提案を検討していたが、このシステムでは、「アプリが必要」「文字数制限が多く、自由度も低い」などの課題があった。企画を検討している段階で、キュリアの新たな機能として「スタンプラリー」がアップデートされたことを受け、これらの課題を解決できるシステムとして提案し、見事採用された。

楽しみなながら学べるスタンプラリーとして提供

 この事例では、天王寺動物園内の18ヵ所にQRを設置。そのQRを参加者が読み込むとSDGsに関連したクイズが表示(出題)され、正解するとスタンプラリー台紙にスタンプが貯まる仕組みを構築している。また、参加者が17問中5問以上正解するとプレゼントに応募できる仕組みとなっており、参加率の向上も図っている。さらに別途企業ブースも設置し、来園者と話せる場を提供することで、スポンサーの獲得にも役立てている。

 今年6月7日から26日まで開催された同イベントには、10,598人が参加するなど当初の想定をはるかに超え、大盛況となった。また、キャンペーンコンテンツのログをリアルタイムで取得できるキュリアの機能からは、QRを設置した場所がキリンやゾウなど、人気の高い動物だと参加者が多く、回答率が高い傾向が確認できた。そのため、今後は回答率が高い場所に告知物を配置するなどのヒントを得ることができたという。

 さらに任意で自由記載できるアンケートフォームには、全参加者中63%が回答しているなど、多くの参加者が同企画に関心を寄せていることも確認できた。

 同企画において高速オフセットは、キュリアの企画、運営・管理費用および印刷物(チラシ、ポスターなど)をまとめて受注するなど、ビジネスとしても成功を納めている。

 そして何より、参加した多くの子どもたちに、クイズスタンプラリーを楽しみながら、SDGsへの理解を深めてもらえたことも大きな成果と言える。