富沢印刷、アグフアの高耐刷ガム処理プレート「アダマス」採用
UV機で「安心の耐刷性」〜柔軟なスケジューリングが可能に
日本アグフア・ゲバルト(株)(岡本勝弘社長)は、高耐刷性ガム処理プレート「Adamas(アダマス)」の国内第1号ユーザーとして、富沢印刷(株)(東京都荒川区南千住3-4-4、富澤隆久社長)に採用されたことを発表した。「アダマス」は、「アズーラ」で実績のあるガム処理方式を受け継ぎつつ、新開発の高感度フォトポリマー技術の採用によって、高生産性・高耐刷・UV対応を実現したプレート。2019年にUV機を導入した富沢印刷では、重い絵柄の実際の仕事でも複版なしで3万7,000枚の耐刷を確認。また耐刷力アップによって印刷機ごとに偏っていたジョブを平滑化することで、柔軟なスケジューリングを実現し、印刷現場の最適化による生産性向上に繋げている。
![agfa_tomizawa_adamas_1.jpg](https://www.pjl.co.jp/feature/images/agfa_tomizawa_adamas_1.jpg)
「アダマス」は、サーマル対応プレートセッターで露光後、専用のクリーニングユニットでガム液を用いて不要な塗布膜を洗浄除去することで、画像コントラストに優れた高品質の刷版を得ることができるガム処理方式のCTPプレート。今年2月のpage2021において正式発表され、その後、フィールドテストを重ね、日本市場での適正を確認した上で、7月に国内販売が開始された。
アルミベースの上に、フォトポリマー層+保護層の2層構造になっており、新開発の高感度サーマルフォトポリマー技術の採用によって、同じガム処理方式のアズーラと比較して、プレートセッターでの生産性、印刷時の耐刷性ともに大きく改善している。
露光後のプレートの処理に使用するガム液のpHは中性であり、強アルカリ性の現像液は使用しない。アダマスプレート専用に開発されたクリーニングユニットはアグフア独自のデュアルガムコンセプトを採用し、洗浄用ガム液と仕上げ用ガム液を使い分けることで、クリーニングユニットのメンテナンス周期の長期化と、処理後のプレートの版面保護の強化を実現しているのも大きな特長である。
出力後のプレートは検版性に優れ、ガム液で保護されていることから印刷までの取り扱いも従来のPS版/CTP版と同等で、ガム処理方式のメリットはそのままに、アズーラと比較して耐刷性能を大きく向上させている。
今回、アグフアでは、この「アダマス」の国内第1号ユーザーとなった富沢印刷の富澤社長、テクニカルセンター長の渡邊寿孝氏、副工場長の佐藤四郎氏に独自インタビューを企画。アダマス採用の背景や導入効果について聞いた。なお、聞き手はアグフア営業本部の中野崇大氏が担当。
![](https://www.pjl.co.jp/pr/files/3s_machinery_ad.jpg)