音成印刷(佐賀県)、広報誌で自治体に評価[XMF Remote導入事例]
オンライン校正に確かな手応え
自治体の担当者から「これでテレワークできる!」と喜びの声
クライアントとの「XMF Remote」の運用は、佐賀県内の2つの自治体から始まった。いずれも広報誌の仕事で活用している。
最初に採用されたのは佐賀県中部にある自治体。同社が提案に行ったところ、その部署の担当者は県内の別の印刷会社との間で既に校正業務に「XMF Remote」を使用していたという。
「こちらが説明するまでもなく、広報誌での運用もスムーズにスタートすることができた。『自分のスケジュールに合わせて効率よく校正ができるのでとても助かる』と、利便性を実感していただいている」(音成専務)
同自治体の広報誌を担当する部署は、少人数でありながらWebサイトの運営など多くの仕事を抱えており、担当者はつねに忙しく動き回っているため、XMF Remoteが重宝されているようだ。
そして、このように顧客でのXMF Remoteの採用が広がることで、音成印刷の営業にとっても移動時間や待ち時間の削減といったメリットが得られている。
「とにかく担当の方が多忙なので、XMF Remoteが採用される以前は、営業が校正紙を持っていった時間帯に不在のこともしばしば。そんなときは、担当者が帰社されるまで待つことになったり、校正終了後に改めて受け取りに行くようなこともあった。しかしXMF Remoteの導入によって、これらの時間を削減することができ、営業効率がぐっと上がった」(音成専務)
2件目の採用も、1件目と同様の県東部の自治体の広報誌。ここではオンライン校正の活用が初めてだったことから、事前にシステムについての説明を行ったところ、「これでテレワークができる!」と広報誌担当の方々から喜びの声が上がったという。
「例えば、担当者が子育て中の方だったら、お子さまが熱を出した、何か用事ができた、しかし締め切りが迫っている、という時に、XMF Remoteがあれば自宅で校正作業が進められる。運用を開始してからは『原稿の確認や情報共有などが、時間や場所を選ばず行えるので非常に役立つ』と評価いただいている」(音成専務)
同社は、2019年、「XMF Remote」の導入が決まった段階で自治体への提案を始めていたが、音成専務は「当時からオンライン校正システムに対するニーズは非常に高いと感じた」と振り返る。
「顧客にXMF Remoteの導入をアナウンスし、仕組みについて説明すると、『早く使いたい』と期待の声をたくさんいただいた。とくに30歳代ぐらいの若手の方は、Webを使ったシステムに馴染みがあり、紙の校正以外の方法にまったく抵抗を感じない方が多いので、オンライン校正には高い関心を示された」(音成専務)
実際、若手担当者は「XMF Remote」をスムーズに受け入れ、オンライン校正だけでなく、データ送信や情報共有などでも積極的に活用しているという。
新規提案・受注で、自社の強みとして活かす
現在、同社では全体の約8割、件数にして月に200〜300件ほどのジョブを「XMF」「XMF Remote」に登録して運用している。定型化できない帳票類などの一部のジョブは、従来どおりのフローで進行しているが、これらも今後「XMF」「XMF Remote」運用に切り替える計画だ。池田部長は「年内にはすべての制作データを登録して運用する、『全ジョブ運用』の体制を整えたい」と語る。また、グループ会社である日之出印刷やエーワンとのやり取りについても、「XMF」「XMF Remote」へのシフトを進めているが、これにより所在地の異なる3社の印刷データの出力が、1台の「XMF」「XMF Remote」によって可能になる。
また、営業面でも「XMF Remote」によるオンラインでのコミュニケーション環境を強みとして活かし、自治体広報誌の新規受注に取り組んでいく考えだ。
「コロナが収束しても、非対面でのコミュニケーションやテレワークを採り入れる動きは、止まることはないだろう。自治体の入札でも、今後オンライン校正システムが仕様に加えられることは十分に考えられる。そうした中で、XMF Remoteの運用ノウハウは私どもの優位点のひとつとして活かせるのではないかと考えている」(音成専務)
同社は「XMF Remote」をクライアントの課題解決のための重要なインフラと位置づけ、さらに活用範囲を拡大していく。最後に真崎社長は、「当社は価格では勝負しない。大事なのは、顧客のお役に立てる提案ができるかどうか。XMF Remoteはそのための強力なツールになる」と力強く語る。