大同至高印刷、小ロット対応の課題克服〜商品開発力にデジタル印刷を付加
特殊印刷の生産機としてHP Indigo 7900 デジタル印刷機が稼働開始
世界の小売ブランドに高品質なカラー印刷を施したプラスチックシート製品を提供する大同至高印刷(株)(本社/愛知県名古屋市、川瀬康輝社長)は今年7月、新たな生産設備として導入した「HP Indigo 7900 デジタル印刷機」の本格稼働を開始した。同社は、「HP Indigo 7900 デジタル印刷機」導入を契機にクリアファイルやノベルティ、販促グッズなど、コア事業である高付加価値印刷事業の拡大を推し進めていく。今回、同社・川瀬社長にデジタル印刷機導入の経緯や、今後の経営ビジョンなどについてうかがった。
同社は、UVオフセット印刷、UVシルク印刷の技術を核に、シートフィルム印刷と加工に特化した業務を展開している印刷会社。屋外でも色落ちしない耐候(耐光)インキや成型しても割れないオフセット印刷をはじめ、オフセット印刷とシルク印刷の利点を融合し独自の印刷、製版技術の確立と印刷品質の高さでUVシート印刷の世界で一番綺麗な印刷物を世の中に提供できる会社を目指している。
さらに、この卓越した印刷技術と営業、事務、制作チームによるプロフェッショナルな対応、社内一貫生産による後加工、出荷までの品質保持とスピードに加えて、近年では同社独自の商品を数多く創作し、提案力、企画・アイディア力で顧客満足のさらなる向上に取り組んでいる。とくに独自商品の開発は、同社の特徴の1つといえる。同社では、オリジナル商品220点を掲載した商品カタログを作成し販促ツールとして活用している。
さらに各種展示会にも積極的に出展参加し、自社開発商品のプロモーションを展開している。その目的について川瀬社長は、「印刷ビジネスでは、顧客との間に代理店などを経由するケースもあり、これでは顧客が求めている本当のニーズを掴むことができない。そこで当社の商品を直接、アピールするために様々な展示会に出展し、顧客ニーズを肌で感じるとともに、次の商品開発のヒントとして活用している」と説明する。
同社では、展示会出展時には、必ず新商品を出品するというルールを決めている。この取り組みは、オリジナル商品のラインアップ拡充という目的のほか、従業員のモチベーションアップにも大きな効果を発揮しているという。