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ホリゾン・ジャパン 宮﨑進社長に聞く|新しい時代、新たな挑戦〜箱売りからソリューション提供へ

 (株)ホリゾン東テクノと(株)ホリゾン西コンサルは、今年7月21日付けで両社を統合し、ホリゾン・ジャパン(株)(本社/東京都千代田区)として新たなスタートを切った。その新組織の舵取り役として、宮﨑進氏が代表取締役社長に就任した。「新しい時代、新たな挑戦」を経営方針に掲げている宮﨑社長に、東西販売会社の統合の背景や新会社が印刷業界に果たす役割、そして今年11月に京都で開催を予定している各メーカー間の枠を超えた新たなイベント「THINK SMART FACTORY 2019(TSF2019)IN KYOTO」の概要とその展望などについてうかがった。


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 今、情報革命によって、世界や日本の社会や地域、そして、私たちの生活スタイルも大きく変わってきている。イノベーションはさらに加速し、市場や産業、また、クライアントも大きく変化している。印刷業界も変化を続けており、その変化のスピードに対し、どのように対応していくかが、企業として重要だと考えている。

 我々のビジネスは、どちらかと言えば「箱売り」、つまり単品の魅力でこれまで販売を行ってきた。今後は、印刷全体の仕組みやソリューションを提供するような会社に変換していきたいと考えている。

 デジタル印刷による新しい印刷の仕組みが構築されれば、印刷業界も大きく変わっていくはず。昨今、「働き方改革」への取り組みが、すべての産業界で急務となっているが、当社も、お客様の「働き方改革」を支援するという強い想いで、印刷業界の発展に寄与していきたい。

これまでの経験を活かし効率的な印刷の仕組みを提案

 私自身は、キヤノンマーケティングジャパンに28年間、在籍していた。具体的には、営業部門に12年、あとの16年は、マーケティングや商品企画などに携わってきた。とくに最後の12年は、商業印刷分野向けのプロダクションプリンターに特化した業務に従事してきた。この過程でキヤノンのプリンターと後加工機を連携させた印刷生産システムの構築がきっかけとなり、ホリゾンとの関わりを持つようになった。

 印刷業界に携わるという点では同じだが、プリンターメーカーと後加工機器メーカーでは、視点がまったく違っていた。例えば、プリンターメーカーは、印刷品質を中心にお客様に提案していた。とくに当時は、オフセット印刷と品質比較されることが多く、用紙対応力や高画質について、細心の注意を払っていた。

 しかし、後加工機側では印刷品質よりも、いかに効率的に、かつ高精度に上流と連携して最終商品に仕上げるか、といった点に重きを置いている。

 プリンターと後加工機では、お互いに求める視点が異なっていることを改めて痛感している。今回、ホリゾン・ジャパンの社長という大役を担わせて頂く理由の1つが、このプリンターと後加工機のボトルネックを解消し、そして効率よく連動できるような仕組みを開発・構築し、提供していくことにある。

新会社が果たすべき役割

 これまで東西の販売会社に別れ、21年間活動を展開してきたため、人の交流も含めて社員同士が交わる機会が少なかった。

 そこで、新会社として一致団結するために決起集会を開いた。

 そこでは、年間を通しての方針や新会社の概要、そしてビジョンを共有し、同じ方向に向かっていくことを確認した。具体的には、「新しい時代、新たな挑戦」をしていこう、というメッセージを伝えた。

 ホリゾングループとしては73年の長きにわたり、代理店様やお客様とともにビジネスを築いてきた歴史を持っている。その伝統を継承しつつ、時代に合った構造改革を断行し、お客様に喜ばれる、新たなビジネスに挑戦していくことが必要であると考えている。また、組織としてだけではなく社員自身も、困難に立ち向かわなければならない。新たな挑戦の先には成長があると私は確信している。その想いを込めて「新しい時代、新たな挑戦」を私からのメッセージとして伝えさせていただいた。