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ユニバーサルポスト、富士フイルムのCO2削減活動「GGP」に参画

CSR活動の推進力として機能

GGP参加で環境活動の幅が広がる

 「印刷には、紙とインキ、水が欠かせないため、印刷業は環境に少なからず影響を及ぼす業種と言える。だからこそ、環境活動には以前から重点的に取り組んでいる」と語る専務取締役管理本部長の前田理氏。同社の環境への取り組みは徹底している。環境に配慮した原材料を使用し、環境の視点で生産工程を見直し、ゴミや廃液を減らすとともに、社内のみならず、地域と一体となった環境活動を積極的に行ってきた。そんな同社だからこそ、富士フイルムのGGPの取り組みにもいち早く賛同した。


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前田専務

 「環境面では、自社でできることは精一杯やってきたつもりだし、もちろんこれからも続けていく。しかし、自社の力だけではとても手の届かないところもある。その意味で、GGPの取り組みは、CO2の削減や開発途上国支援への貢献など、私たちの環境活動の幅をさらに広げる良い機会だと捉え、参加を決めた」(前田専務)

 さらに前田専務は、GGPのコンセプトについて、「富士フイルムさんの『自社だけでなくユーザーとともに環境保全に取り組んでいく』という姿勢は素晴らしいと感じた」と評価する。

 同社がGGPの対象製品である「SUPERIA ZP」を導入したのは、昨年の5月。環境面のメリットは、明確に実感できているという。

 「もともと、廃液削減装置によって現像廃液は極限まで減らしていたが、SUPERIA ZPの導入によって、完全にゼロにすることができた。加えて、自現機の消費電力などもなくなり、完全無処理化は工場全体の環境負荷低減に大きく寄与している」(前田専務)

 このように、生産現場などの環境負荷低減を積極的に推し進め、また社員1人ひとりが高い環境意識を持っているのは、会社の方針としてCSRの考え方と実践を徹底させているからに他ならない。そして今回のGGPへの参加によって、社員のCSRへの理解がさらに深まった。

 「環境対策は単一的な取り組みではない。他のさまざまな改善活動と合わせて、総合的に考えて実践していくことが重要。そしてその根底にCSRがある。GGPへの参加は、この考え方をより深く社内に浸透させるきっかけにもなった」(前田専務)


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GGP認定証

 同社はCSR徹底のための活動のひとつとして、「CSR検定」の受験を社員に推奨している。まず入門編として3級の資格試験に社員全員がチャレンジし、グループ全体で約200名の社員のうち、現在までに118名が3級の資格を取得しているという。

 「CSR検定は全国規模のもの。この実績は胸を張れるものではないか。また、会社としても今年、全印工連のCSR認定でスリースターを取得できた。今後もCSRの啓発に努め、社員が自ら考えて行動を起こせるよう意識向上を図っていきたい」(前田専務)

GGPの意義を社内で共有、顧客にもアピール

 さらに同社では、CSR活動の一環として、社員5、6人がひとつのグループとなり、それぞれ活動目的を決めて実行する小集団活動を展開している。現在20のグループが活動しており、その中には環境をテーマとしているグループもある。

 「リーダークラスの社員が中心となって活動している。取り組むテーマはそれぞれが決め、3ヵ月間実施して結果を検証し、改善を図りながら継続していく。環境関連では、工場の5Sの徹底を進めるグループや、社屋清掃、造園美化、社外ボランティアなどのグループがそれぞれ活動している」(前田専務)

 一方、全社的に実施する環境活動では、大きなテーマとして、(1)省エネルギー活動の継続(2)クライアントと環境にやさしい製品の提供(3)ゼロエミッション活動の継続、の3項目を掲げている。今回、GGPに参加したことで、CO2削減、さらには間接的ではあるが開発途上国支援の取り組みもこの中に付加されることになる。

 「当社では日頃から営業部門と生産部門の間でさまざまな知識や情報を共有するようにしているが、環境面でも同じように情報共有を図っている。GGP参加の意義やカーボン・オフセットの仕組みなどを全社員がしっかりと理解し、お客さまに話せるようにしたい。それが当社の環境に対する考え方、会社としての姿勢をアピールすることにつながる」(前田専務)