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富士ゼロックス、1パス6色機・Iridesse Production Pressで新たな市場を創出

従来にない表現力を実現 〜 ワンランク上の付加価値を演出

重要なのはメタリックカラーを活かすデザイン

 同社では、これらメタリックカラーによる多彩な印刷表現を実際のデザインの中で活用したサンプルブックを作成している。このサンプルブックは、表ページに様々なデザインで出力したメタリックカラー印刷を施し、裏ページは、そのトナー構成を解説する内容となっている。

 このサンプルブックの狙いについて同社・グラフィックコミュニケーションサービス事業本部マーケティング部プロダクトマーケティンググループ チーム長の燕博也氏は「実際の印刷サンプルを見てもらうことで、その表現力を確認してもらうこと。もう1つは、メタリックの重ね方によって、多様な表現が実現できることを知ってもらうこと。例えば、下刷りしたシルバーの濃度によっても、見せ方を変えることができる。この『見せ方テクニック』こそが、Iridesseの機能を最大限に活用する上でのポイントになってくる」と説明する。

 実際に、このサンプルブックを見たユーザーからは、メタリックカラーが生きるデザインを教えてほしい、との要望が多く寄せられているという。そのため同社では、メタリックカラーを使用したデザインワークに関するガイドブックを作成し、デザインとメタリックカラーを融合することよって実現する高付加価値表現をサポートする活動も開始している。

 「デザインをより魅力的にするメタリックカラー、メタリックカラーを活かすデザイン。この2つが交わることで相乗効果が生まれ、結果として、これまでにない新しい印刷表現が生まれるはず」(燕氏)


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表ページは印刷サンプル

xerox_Iridesse_ura.jpg
裏ページでトナー構成を解説


こだわったのは角度によって変化するメタリックカラー表現

 デバイスだけの提供では、新たな価値を創造することはできない。つまり、メタリックカラーという機能を有していても、それを活かすデザインがなければ、真の価値を提供することはできない。そのため同社では、印刷の前段階、つまりデザインという上流からの支援を行うことで、顧客をサポートしていく方針だ。

 「従来は、メーカー視点に立った、自社の技術をアピールするためのサンプル作成を行っていたが、今回のIridesseでは、社内デザイナーにサンプル作成のメンバーに入ってもらっている。開発担当者とデザイナーが緊密に意見交換を行いながらサンプル作成を行うことで、これまでにないアイディアが生まれる」(燕氏)

 このサンプル作成には、最終的にユーザーにも加わってもらい、用紙選定やデザインや印刷表現のブラッシュアップを行っている。企画段階からデザイナーや顧客の様々な意見を汲み取り、開発を行う。ここに同機による「新たな市場の創出」への想いが込められている。

 また、同社がメタリックカラー表現としてこだわったのが、これまでにない「キラキラ感」だ。4色印刷物は、上、あるいは正面から見るのが普通だが、メタリックカラーなどは、角度を変え、斜めから見て、光の反射、などによって変化する見え方を確認する。これが「キラキラ感」であり、同機では、この表現による画像形成できる技術を搭載している。また、特殊トナーだけでなくCMYKトナーについても世界最小クラスを誇るSuper EA Ecoトナーを新たに採用。高生産性と高画質、用紙汎用性を保ちながら、6層のトナーを用紙に定着させることを実現し、さらに光輝性を向上させたゴールド、シルバーなど、種類の異なるトナーを低温定着可能にしたことで、全色ムラのない高精細な出力が可能となる。