東邦プリンテック(神奈川)、再度の資金ショート-負債推定5億円
(株)東邦プリンテック(神奈川県横浜市南区蒔田町谷戸田966、設立昭和24年5月、資本金3,000万円)は再度の資金ショートを起こし12月5日、行き詰まりを表面化した。
印刷・事務用機器などの製造業者として長年の業歴を有し、特にナンバリング機・電子式チェックライター・カード複写機などを中心に扱っていた。バブル期となる平成2年7月期には売上高約25億8,000万円を計上していたが、以降は印刷機などを扱うメーカーの設備投資抑制から受注が落ち込み、売上縮小を余儀なくされていた。
また、設立からしばらくは製造に特化し、販売については出資先である(株)プリンテックインターナショナル(東京都大田区)が担当していたが、間接部門の費用負担が大きいことなどを理由に26年2月、プリンテックインターナショナルを吸収合併し、製販一体での展開に移行していた。
近年は独立行政法人国立印刷局(東京都港区)向けの印刷用番号器などを柱に業績維持に努めていたが、28年3月期は売上高約3億5,400万円に対し、利益は112万円にとどまっていた。30年7月にノンバンクによる債権譲渡登記、さらに同年9月に横浜市による本社不動産の差押が確認されるなど、資金繰りの厳しさが表面化するなか、今回の事態となった。
なお、現在同社とは連絡が取れず、本社工場は閉鎖されている。負債総額は推定5億円。
(東京商工リサーチ調べ)